村上のお茶
村上でのお茶の栽培は1620年(元和6年)村上町の大年寄役だった徳光屋覚左衛門が、宇治•伊勢から茶の実を持ち帰り、その栽培を広めた事から始まったとされています。
新潟県村上市は、生産地としては、日本の最北限の地にあり、他産地にくらべ寒い冬の季節が長く、年間の日照時間が短かいのがその特徴です。そのため、炭酸同化作用がおだやかで渋味の素であるタンニンの含有量が少なく、甘味を感じます。
<九重園のお茶>
九重園では明治大正期16ヘクタールの自家茶園を経営しておりましたが、戦後規模を縮小し、現在では約7ヘクタールの自家茶園を経営しております。
また、他産地の茶樹が単一品種で栽培されているのに対して、九重園の茶園には長い間の自然交配による寒冷地向きにできた混合茶樹も数多く栽培されています。
一般に良質の茶を産するには、ある程度茶樹の樹令が古い方がよいといわれますが、九重園の茶園には茶樹の樹令が100年を越えるものあり、なかには300年以上の木もあります。
<お茶摘み>
九重園では例年5月中旬頃よりお茶摘みが始まります。
茶畑で摘んだお茶葉が茶小屋(工場)に運ばれ、荒茶(仕上前のお茶)になるまでおよそ3〜4時間ほどかかります。
そして更に時間をかけて仕上茶が出来上がります。
<村上のお茶のこれから>
近年地球温暖化の影響もあり、以前は村上では育てられなかった品種も育てることができるようになって参りました。 九重園では少しずつ、新しい品種の改植を行っております。
<旧朝日村中原野の茶園>
30年ほど前に造成した九重園で一番新しい茶園です。
5月の中旬頃に手摘みから始まり、鋏摘みへとすすんでいきます。
<1年生、2年生、3年生>
左から改植したばかりの苗木、2年目、3年目の苗木です。
根ずくまでは水やりがかかせません。
収穫ができるようになるまでには5年ほどかかります。